音声振戦症 おんせいしんせんしょう

どんな病気？

音声振戦症とは、声がふるえる病気です。正常な発声時は吐く息の力で声帯を振動させていますが、 音声振戦症では声帯と共にのども周期的に振動してしまいます。
音声振戦症は、本態性振戦という明確な原因が見つからず、自分の意志に反して リズミカルなふるえが起こる病気の症状の1つとされています。高齢者に多いのが特徴です。

症状は？

音声振戦症の症状は、声のふるえです。場合によっては、声のふるえに加えて体幹も 一緒にふるえることがあります。
似ている病気として、けいれん性発声障害が知られていますが、 けいれん性発声障害はつまりを主訴とすることが多いのに対して、 音声振戦症はふるえが主訴になるという違いがあります。

治療法は？

本態性振戦症の治療と同じように、交感神経の高ぶりを抑える薬や不安を和らげる薬などの 薬物治療が選択肢となりますが、治療しても効果が不十分だったり、 効かなかったりする場合も少なくありません。発声方法などを訓練する音声治療が 有効となる場合もありますが、一般的に治療効果が得にくい病気です。
睡眠や休息を十分にとることで交感神経の緊張を和らげることや、 ふるえやすい体質であることを周りに伝えて気にし過ぎないことも 快適な生活のためのポイントです。