• 口腔・咽頭の病気

アデノイド増殖症 あでのいどぞうしょくしょう

のどの病気

どんな病気?

アデノイドは鼻の奥の上咽頭に位置するリンパ組織のひとつで、 5~6歳頃をピークに肥大(生理的肥大)して、その後10歳頃までに自然に退縮していきます。 生理的なアデノイドの肥大は誰しもにみられるため、基本的に治療の必要はありません。
アデノイド増殖症とは、生理的な肥大に慢性的な炎症や刺激などが加わって アデノイドが病的に肥大し、それによって症状がみられている状態です。

症状は?

アデノイドの肥大によって耳とのどをつなぐ管が閉塞すると、 耳の閉塞感や難聴など耳の症状があらわれます。鼻からのどにつながる部位が閉塞すると、 鼻づまりや鼻声など鼻の症状に加えて、口呼吸やいびきなどの呼吸器症状がみられます。 進行すると中耳炎や副鼻腔炎、睡眠時無呼吸症候群などを引き起こす場合もあります。
さらに、慢性的な口呼吸により口の周りの筋力が低下して、 口元がたるむ・上あごが前に突きだす・唇が厚くなる・歯並びが 悪くなるといった特徴的な顔つき(アデノイド顔貌)になることもあります。

治療法は?

軽症な場合や3歳未満の乳幼児では、保存療法が基本です。保存療法とは、 経過観察して自然に退縮するのを待ちながら、慢性的な炎症に対して、 点鼻薬や抗菌薬など必要な薬を使う治療法です。
保存療法で効果が無い場合や重症の場合には、 アデノイドを切除する手術が行われます。

監修 本橋玲先生
東京医科大学病院
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 講師
  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定専門医
  • 耳鼻咽喉科専門医研修指導医
  • 日本頭頸部外科学会認定頭頸部がん専門医
  • 日本気管食道科学会認定気管食道科専門医
  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定喉頭形成手術実施医
  • 日本音声言語医学会認定音声言語認定医
  • 痙攣性発声障害ボトックス施行医
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監修 本橋玲先生
東京医科大学病院
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 講師
  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定専門医
  • 耳鼻咽喉科専門医研修指導医
  • 日本頭頸部外科学会認定頭頸部がん専門医
  • 日本気管食道科学会認定気管食道科専門医
  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定喉頭形成手術実施医
  • 日本音声言語医学会認定音声言語認定医
  • 痙攣性発声障害ボトックス施行医

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