• 口腔・咽頭の病気

上咽頭炎 じょういんとうえん

のどの病気

どんな病気?

咽頭は上から順に上咽頭・中咽頭・下咽頭に分けられます。
上咽頭はのどの上(鼻の奥)の部分で、鼻から吸い込んだ空気に含まれる 細菌やウイルスなどの病原体から体を守る免疫機能をもっています。
上咽頭炎とは、上咽頭に炎症が生じている状態です。主に感冒(かぜ)の 症状の一部で「急性上咽頭炎」といいます。 一方、継続的な感染、アレルギー、環境因子、喫煙、空気の乾燥などにより長期間の炎症やうっ血が続く状態を 「慢性上咽頭炎」と呼びます。

症状は?

急性上咽頭炎では、のどの奥の痛みや違和感、声がかれる、鼻水がのどに落ちる、 せき、たんなど、のどや鼻の症状がみられます。
慢性上咽頭炎では、のどや鼻の症状の他に、頭痛や肩こりが生じたり、 自律神経のバランスが崩れてめまいやうつ、全身のだるさなどにつながったり、 様々な症状を招くことが知られています。

治療法は?

急性上咽頭炎は通常、ウイルスによって引き起こされ、主に感冒(かぜ)の症状の一部として 現れます。ただし、細菌感染による場合もあるため、原因、症状に合わせた治療を行います。
慢性上咽頭炎の治療には、上咽頭擦過療法という治療があります。塩化亜鉛溶液という 薬剤をしみこませた綿棒で上咽頭を強めにこすって、うっ血や炎症を取り除く方法があります。 症状が続く場合は、耳鼻咽喉科を受診して相談しましょう。
ご自身でできる方法には、水分摂取や加湿により粘膜を保湿すること、 健康な生活習慣を維持し、バランスのとれた食事、十分な睡眠、適度な運動を行い、 免疫力を高めること、タバコの煙や黄砂など刺激になる物質を吸い込まないこと、 鼻うがいなどがあります。

監修 本橋玲先生
東京医科大学病院
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 講師
  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定専門医
  • 耳鼻咽喉科専門医研修指導医
  • 日本頭頸部外科学会認定頭頸部がん専門医
  • 日本気管食道科学会認定気管食道科専門医
  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定喉頭形成手術実施医
  • 日本音声言語医学会認定音声言語認定医
  • 痙攣性発声障害ボトックス施行医
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監修 本橋玲先生
東京医科大学病院
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 講師
  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定専門医
  • 耳鼻咽喉科専門医研修指導医
  • 日本頭頸部外科学会認定頭頸部がん専門医
  • 日本気管食道科学会認定気管食道科専門医
  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定喉頭形成手術実施医
  • 日本音声言語医学会認定音声言語認定医
  • 痙攣性発声障害ボトックス施行医

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