いまの季節（取材は３月中旬に行われた）、私の場合、花粉症に悩まされます。今年はとくに辛くて喉が嗄れてしまい、声が出なくなることがあります。

声が嗄れる理由はいろいろ考えられます。一つは、大量に花粉が飛ぶことで声帯に炎症が起きて声が嗄れます。それから、鼻づまりが生じると口呼吸になり、声帯が渇いて炎症を起こし、声が嗄れます。今年は花粉が多く飛んでいますので、花粉を大量に吸い込むことでアレルギー性の咽頭喉頭炎になる人も多いです。

こんなことは初めてです。１月中、ミュージカルで歌いに歌っていてもなんともなかった。対策としてはこまめなうがいをするとかでいいのでしょうか。

アレルゲンをいかに減らすかですので、喉に関してはうがいもよいと思います。あとは、薬ですね。抗アレルギー剤を使うと、喉の炎症は少し治まります。

アレルゲンを減らすために、洗濯物は外で干さないことも効果的ということですね。

その通りです。花粉の飛びやすい時間帯もあります。朝が飛びやすく、夕方も飛びやすいです。花粉は地面に落ちますが、アスファルトなどで地面が舗装されていると舞い上がってしまいます。だから、都心でも花粉症の人が多いのです。

ほかの対処法として、逆療法などはありますか。

「舌下免疫療法」というものがあります。毎日、スギのエキスを舌下に置くもので、７割ぐらいの有効率があります。前年６月ごろからスタートすれば次の花粉シーズンには効果がでることが多いです。３年くらい続けていったん中断しますが、効果が持続する場合が多いです。

子供のころに牛小屋で牛の世話をして、アレルギーなどが治っていく話もありますね。つまり、そこに飛び交う微生物を身体に取り入れて、免疫にしてしまう。人はずっと微生物と共生してきたわけです。都会で生活していても土をさわったり、もっと自然に触れたりすることが大切なのかもしれません。

微生物による腸内環境の改善はアレルギーにも効果があると考えられています。

もう回復しているのですが、僕は喘息の重症患者でした。25歳のころから20年続きました。

『ウルトラマン80』で主演していた時期ですか。

それが終わってその次の年、急に喘息になりました。呼吸できなくて、あまりの苦しさにパニックになることが多々ありました。でも、熱いシャワーを出すと、その湯気で楽になるのです。発作が起きると、バスルームのなかでじっとしていました。ところが仕事になると、スカッとしているのです。ホッとしたときがまずいのです。

『ウルトラマン80』で主演していた時期ですか。

それが終わってその次の年、急に喘息になりました。呼吸できなくて、あまりの苦しさにパニックになることが多々ありました。でも、熱いシャワーを出すと、その湯気で楽になるのです。発作が起きると、バスルームのなかでじっとしていました。ところが仕事になると、スカッとしているのです。ホッとしたときがまずいのです。

『ウルトラマン80』で主演していた時期ですか。

それが終わってその次の年、急に喘息になりました。呼吸できなくて、あまりの苦しさにパニックになることが多々ありました。でも、熱いシャワーを出すと、その湯気で楽になるのです。発作が起きると、バスルームのなかでじっとしていました。ところが仕事になると、スカッとしているのです。ホッとしたときがまずいのです。

「仕事をやるぞ！」というときは、交感神経が働いてアドレナリンなどが出るので、気道は広がり、呼吸が楽になります。夜や明け方、ホッとしたときは、副交感神経が優位となります。喘息があると、気道が狭まり息苦しくなるのです。

最初のころ、気管支を広げるエフェドリンを使うと、指が震えてしまってハイになってしまいました。僕は当時、バイクに乗っていたので運転に気を遣わなければならず、喘息の治療にも悩まされました。

気管支拡張剤には、手が震える副作用があります。

あるとき、こんなことをやっていたら身体がダメになると。それをやめて、１００メートル歩くことからはじめ、そのうち距離を伸ばして歩きました。その後、格闘技道場に入りました。総合格闘技は好きなので、あまりその病気のことを考えずにすんだのかもしれません。そこで体力をつけました。苦しければ苦しいで３分の１の呼吸、肺活量で、運動します。その後、新しいステロイドの治療法がぴったりと合ったので、喘息が起こらなくなりました。

それは新しい吸入薬で、ステロイド薬や気道を広げる成分などが入っている配合剤です。昔はステロイドや気管支拡張剤の単剤でした。

２０１２年に出演した舞台『ロミオ＆ジュリエット』のステージ上で、炎に包まれながらセリフを言うシーンで肺が焼けてしまい、回復に１カ月ほどかかりました。だから『ロミオ＆ジュリエット』が終わって受けた健康診断で「なぜ、肺の上のほうが真っ黒なんだ」と医師に言われました。『ロミオ＆ジュリエット』のパーティのシーンで、イギリスの演出家が火をつける演出を行ったのですが、その熱い煙を１日２回、２カ月の間吸っていたのです。

肺が焼けることってあるのでしょうか。

熱傷の際はどの程度の状態かを必ず確認します。鼻毛が焦げていたら熱を吸い込んだ証拠で、たいてい気道熱傷が起きています。煙中の刺激性有毒ガスを吸い込むと肺のほうもやられてしまいます。危ない状態です。酸素化障害が生じます。

20年間でその通りだなと思ったことが、桜井章一さんの言葉、「戦うな」、「相手を敵だと思うな」でした。たとえば、喘息は私自身が作った病気です。だから、自分の敵ではなく、友達だと捉えて「君（喘息）と一緒にやっていこう」と。そうすれば喘息の苦しみから解放されると確信が持てたのです。医師から呼び出されたとき、最初は肺がんかと思いました。でも、まったく驚きませんでした。肺がんなら肺がんでまた展開が変わってくるなと考え、現実を受け入れる気持ちはできていました。結局、がんではありませんでしたが。

熱傷の際はどの程度の状態かを必ず確認します。鼻毛が焦げていたら熱を吸い込んだ証拠で、たいてい気道熱傷が起きています。煙中の刺激性有毒ガスを吸い込むと肺のほうもやられてしまいます。危ない状態です。酸素化障害が生じます。