たんがからむ
たんは異物を包み込んだ粘液成分のかたまり
たんは、気道の粘液成分が細菌やウイルスなどの異物を包み込んで、かたまりとなったものです。正常な時には、気道の粘液成分はのど(喉)の方へ運ばれる間に吸収されたり、のど(喉)まで到達しても気づかないうちに飲み込まれたりするため、溜まることはありません。しかし、気道に炎症が起きると粘液成分の量が増え、溜まってたんになります。
たんは気道の内側にある線毛細胞により体の外へと押し出されたり、せきと一緒に排出されたりします。たんもせきと同様、気道に侵入した異物が体内に入っていかないようにするための防御機能です。
たんが溜まると気道が狭くなり、息苦しさや違和感を覚えることもあります。また、たんがうまく出ない状態が続くと、激しいせきが出て、疲労や不眠の原因になることもあります。
原因によってたんの色は変化
ウイルスや細菌に感染している時には、薄黄色でネバネバしたたんが見られます。緑~黄色でネバネバしているたんがある場合は、細菌感染が疑われます。
気管支喘息で見られるたんは、透明~白色であることが多いです。血が混じった茶色っぽいたんは、肺がんや気管支拡張症、肺梗塞などで見られます。

- 日本内科学会認定内科医
- 日本呼吸器学会専門医・指導医
- 日本アレルギー学会専門医・指導医

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