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「耳鼻科医から見たアーティストと演奏 第27回」を公開しました

2025.01.23 お知らせ

耳鼻科医の立場から、医学と演奏を探る

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「耳鼻科医から見たアーティストと演奏 第27回」


ゲスト:松井秀太郎さん(トランペット奏者)、お話:竹田数章(仙川耳鼻咽喉科院長)

連載初のトランペット奏者は、テレビなどでいま話題のジャズ・トランペッター、松井秀太郎だ。松井は今回の対談で、のどや身体というよりも、「唇」について専門家へ聞きたいことがたくさんあったとのことだ。

<音楽之友社刊「音楽の友」2025年1月号掲載>

 

唇のトラブル

松井
いままでトラブルが多かったのは、唇です。唇の裏側…… 歯に当たるスポット、歯に挟まれる側の粘膜です。

竹田
唇の筋肉と粘膜ですね。表情筋も演奏に関係しますので、顔も大事な場所です。口輪筋といって、口の周りにリング状になっている筋肉が、主に唇にすぼめるなどして、演奏に関わってきます。もう一つは口角。口角下制筋といって、口角を下にひく筋肉。トランペットのような楽器では、引き気味にやるときに使います。それから、口角挙筋といって、口角の上げる筋もあります。その筋肉を粘膜が覆っているわけです。

松井
金管楽器のなかでも、トランペットはすごく圧をかける楽器です。ハイトーンを吹く人は、かなりの力でプッシュするので唇が切れてしまうことがあります。また、歯の形で唇の裏に傷のようなものができ、口内炎のようになってしまうかたもいます。あと、長時間吹いたあとは、トランペットの当たる場所が少しピリピリすることもあります。

竹田
トランペットは、高音を出すのが難しいと聞いたことがあります。

松井
トランペットは、より早く振動させなければいけません。その方法として、息のスピードを速くする。どのように速くするかは、人によって違いますが、たとえば、舌の位置。それから、口のなかの容積を狭くするなどします。ものすごく高い音や強い音を吹くときは、かなり強くプッシュして、そこで振動を細かくするようにします。

竹田
マウスピース側から唇にプッシュ?

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