如何に時代は変わろうと、咳が止まらぬ時はある。
秋田秘伝の妙薬に秘められた、一人の医師の物語。
【ものがたり】かなしみに打ちのめされようとも、それでも嘆きの先へゆけ―――
江戸時代、文化年間の秋田六郷。若き医師・藤井玄信は、蘭学を学ぶため江戸への遊学を夢見ていた。しかし、父であり藩の御典医である玄淵はそれを許さず、雑用や下働きを通じて再び医学の基礎を学ぶよう厳命する。反発しながらも里の暮らしに寄り添う中で、玄信は医術の本質に気づき、藩の秘伝薬に改良を施すことを決意。その努力はやがて「龍角散」へとつながり、命をつなぐ物語が生まれる――。 (※この物語は、諸説ある史実をもとにしたフィクションです。)
【出演】
藤井玄信:小山雄大|藤井玄淵・藤井正亭治:平野進一|千代 :遠藤浩子|さと:佐々木亜美|嘉助:森下彰夫|おきん・おしか:佐藤千明|佐竹義和・佐竹義尭:内田勝之
【スタッフ】
脚本 : マキノノゾミ・鈴木哲也|演出 : マキノノゾミ|作曲 : 八幡茂|振付 : 新海絵理子|美術 : 宮本博司|照明 : 三重野美由紀|音響 : 福地達朗|衣装 : 市橋幸恵|小道具 : 平野忍|ヘアメイク : 我妻淳子|舞台監督 : 福田桜子|宣伝美術 : 朝日広告社|宣伝写真 : コンドウダイスケ
登場人物

藤井玄信(二代目)
物語の主人公。才気煥発な青年医師。

藤井玄淵(初代)
「龍角散」の原型の発案者。

藤井正亭治(三代目)
門外不出の秘薬、「龍角散」を世に広める。

佐竹義和
秋田藩第九代藩主。天明の飢饉後の寛政の改革を推進。

佐竹義尭
秋田藩第十二代藩主。秋田藩最後の藩主となる。

千代
玄淵の妻。

嘉助
玄信の友で、さとの兄。妹想いの男。

さと
病身だか明るさを失わない健気な娘。

おきん
百姓の女房。玄淵の患者。

おしん
おきんの娘。

【わらび座について】
わらび座は民族伝統をベースに、多彩な表現で現代の心を描く劇団です。
1951年2月
創立。民謡の宝庫と呼ばれる秋田県仙北市にホームベースを置き、現在5つの公演グループで年間約800回の公演を全国で行っています。海外公演は、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、ブラジルなど16カ国で行なっています。
※ミュージカルに関するお問い合わせはわらび座までお願いいたします。