心の病気がのどにくる?

のどの症状

何も原因が見つからない場合があります

のどに何かあるような気がする

「のどに何かあるような気がする」という訴えがあります。これを咽喉頭異常感症と呼びます。この症状を起こす病気には、たとえば鉄欠乏性貧血、甲状腺機能異常、のどのがんなどさまざまなものがあります。しかし、咽喉頭異常感を訴えるのに、医療設備の整った病院で検査しても何も原因が見つからない場合があります。こうした場合、咽喉頭異常感の背後に、身体性障害のうちの転換性障害や、うつ病・うつ状態が隠れていることがあります。また、「ものがうまく飲みこめない(嚥下困難)」「声が出ない(失声)」という症状も、転換性障害として起こることがあります。

心の病気はさまざまな症状となって現れます

身体性障害の一種である転換性障害は、かつてはノイローゼ(神経症)のうちのヒステリーとよばれたもので、心理的な葛藤や大きなストレスが原因となって、体に機能障害が現れるものです。喉頭異常感や嚥下困難、失声などという明らかな症状はあるのですが、さまざまな検査をしてみても、のどはもちろん、ほかの部分にも異常はみつかりません。心の病気はさまざまな症状となって現れます。「気のせいよ」とすまさず、心療内科のお医者さんや、精神面まで気を配ってくれる耳鼻科のお医者さんに診てもらうようにしましょう。

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