咽頭がん いんとうがん

どんな病気？

咽頭とは鼻の奥から食道の上までの、空気や飲食物が通るところです。 上から順に上咽頭・中咽頭・下咽頭に分けられ、いずれの部位にもがんができます。
上咽頭がんは耳の奥でのどの最上部、中咽頭がんは口の奥や舌のつけ根部分、 下咽頭がんはのどの下のほうで食道の入り口付近に発生します。
中咽頭がんと下咽頭がんは、喫煙や飲酒と強い関連があることが分かっています。 特に飲酒により顔が赤くなる人が継続的に飲酒することで発がんの リスクが上がる可能性があります。また上咽頭がんはEBウイルスとの関連、 中咽頭がんはヒトパピローマウイルスとの関連が考えられています。

症状は？

がんができた部位によって症状が異なります。
上咽頭がんは、耳の閉塞感・滲出性中耳炎など耳の症状や、 鼻づまり・鼻出血などの鼻症状があらわれ、進行すると 目が見えにくくなる・二重に見えるなど脳神経の症状を引き起こします。
中咽頭がんは早期には無症状の場合もあり、転移して初めて見つかることもあります。 進行すると、のどの痛みやしゃべりにくい、飲み込みにくい、 息苦しいなどの症状が徐々に強くなります。
下咽頭がんは、早期にはのどの違和感や痛みなどが見られますが、 症状は軽いことが多く、中咽頭がんと同様に転移してから見つかることもあります。 進行すると声がれ、息苦しさ、嚥下困難などの症状が出ます。

治療法は？

咽頭がんの治療は、できた部位や状態に合わせて手術・放射線・抗がん剤を 組み合わせて行います。他のがんと同じように、早期発見・早期治療が重要なため、 気になる症状がある場合には早めに専門の病院で相談しましょう。