扁桃肥大・扁桃腺肥大へんとうひだい・へんとうせんひだい

のどの病気

どんな病気?

扁桃というのは、咽頭の粘膜の中で発達したリンパ組織の一つです。俗に「扁桃腺」といわれますが、正しくは「扁桃」です。リンパ組織ですから、外部からはいってくる病原体を防ぐ役目を果たしています。のどには、咽頭扁桃(アデノイド)、耳管扁桃、口蓋扁桃、舌扁桃の4つがありますが、いちばん大切なのは口蓋扁桃で、たんに扁桃といえば口蓋扁桃のことを指します(図2参照)。大きく開けた口をのぞくと、上あごの奥にのどちんこ(口蓋垂)がありますが、このつけ根の両側にあるのが口蓋扁桃で、これがふつうより大きくなったものが扁桃肥大です。

症状は?

起こることがある症状としては、食事ができない、しばしば扁桃が腫れ熱が出る、成長が阻害される、いびきや睡眠時無呼吸症候群になるなどです。しかし、扁桃が肥大していても症状があるとは限りません。子どもの扁桃は肥大しているのがふつうで、これは成長発達の過程でからだを感染症から守るためと考えられています。いちばん大きくなるのは7歳ごろで、それ以後はだんだん小さくなります。

対処は?

子どもの扁桃肥大は、特別な症状がなければそのまま様子を見ます。上に述べたような症状が気になる場合には耳鼻科を受診し、手術が必要かどうか、お医者さんに判断してもらいます。何度も扁桃炎をくり返して肥大になった、年長の子どもや大人の扁桃肥大は、硬くて表面が凸凹しています。そのため、さまざまな感染症の原因となることが多く、手術が勧められることが多いようです。

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