もの知りのどコラム
デリケートなのどを守るために知っておきたいことや、のどに関する雑学をご紹介します。

2.季節とのどの関係

日本の四季がのどにあたえる影響とは!

・スギ花粉症

春ののどの大敵といえば、かつては砂ぼこりでしたが、今ではなんといっても花粉症でしょう。スギ花粉症はよく知られていますが、そのほかにもヒノキや、園芸植物の花粉によるアレルギーもあります。

【症状】症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、充血、涙くしゃみなど。症状が長引いたり強い場合には、一度耳鼻咽喉科を受診しましょう。なかには花粉症で、耳がかゆくなるという人もいます。

花粉症によるのどの痛みは、アレルギー性咽喉頭炎でのどそのものがやられる場合もありますが、のどにまで落ちてきた鼻水や鼻汁(後鼻漏)がのど粘膜を傷め、ウイルスや細菌が繁殖して炎症を起こす場合もあります。

【対策】花粉症を根本的に治すのはなかなか難しいですが、花粉が飛び散る時期の前に薬を処方してもらうと、予防効果があります。対策は、なるべく花粉に触れないよう、外出を減らしたり、窓を閉めたり、空気清浄器を使ったりするようにします。また外出の際には、マスクや花粉症用のメガネ、帽子などで、防備すること。

のどについた花粉を(ほこりも)除去したり、のどの症状を和らげたりするには、うがいが効果的。水筒やペットボトルにお茶などを入れていつも持ち歩き、うがいをしたり、飲んでのどをうるおしたりしましょう。

・夏の花粉症

花粉症は春のスギによるものだけだと思っていたのに、5月になっても症状が治まらないという人は、また新たな花粉のアレルギーを起こしている可能性があります。その原因となるのは、カモガヤ、オオアワガエリ、スズメノテッポウなどです。この時期、鼻水などが続く人は、夏カゼと思い込まず、花粉症を疑ったほうがいいかもしれません。

症状・対策とも、スギ花粉症と同じ。とはいっても、スギに比べれば花粉が飛ぶ量が少なく、範囲も狭いため、スギ花粉症ほどひどいことにはならないようです。対策として、これらはスギとちがって雑草ですから、身近に生えている場合には草取りをすることも可能です。

花粉症の原因となる花が何月ごろに咲くかを現わした「花粉症カレンダー」は、「花粉情報協会」のホームページ(http://pollen-net.com)などで情報を検索することができます。

・子どもの「夏カゼ」

高温多湿の日本の夏は、のどにはかなりよい条件の時期です。しかし、高温多湿は微生物にとって繁殖しやすい条件であるため、細菌やウイルスが原因の感染症が増えます。とくに子どもには、ウイルスによる感染症(手足口病、ヘルパンギーナ、咽頭結膜炎)が多く、ひっくるめて「夏カゼ」といわれるように、いずれものどの症状をともないます。病気自体は重大ではありませんが、ときに髄膜炎など神経の合併症をおこすことがあります。途中で急な発熱、強い頭痛、嘔吐をくり返すなどが見られたら、すぐに受診すること!

溶連菌感染症は細菌が、異型肺炎はマイコプラズマが原因でおこります。

◇手足口病:手のひら、足の裏、口の粘膜などに小さな水ぶくれができる。熱は出ないか微熱。水ぶくれ自体は痛くもかゆくもないが、口の中にできるとしみて、食事ができなくなる。水ぶくれは3~4日で乾き、約1週間であとも残さず消える。症状はおさまるが、1か月ほどは便にウイルスがいるので、おむつの扱いには要注意。

◇ヘルパンギーナ:のどの発疹のため口の中がとても痛く、食事がとれなくなって機嫌が悪くなり、39度もの高熱が出る。嘔吐や、頭痛を訴えることもある。熱は1~4日で下がり、多くの場合、1週間ほどで完治する。

◇咽頭結膜熱(プール熱):のどの痛みと、目の結膜炎症状(まぶたの裏の充血、涙、めやに)がおもな症状で、高い熱をともなう。プールで伝染することが多いため、プール熱とも呼ばれる。学校伝染病に指定されている病気の一つで、症状がなくなってからも2日は幼稚園や学校に行けないことになっている。たいへん伝染力が強いので、回復後も1か月はプールに入るのはやめさせよう。

◇溶連菌感染症(猩紅熱):原因は溶連菌という細菌。舌がまっ赤になる「いちご舌(ぜつ)」が特徴。わりと高い熱、発疹、のどの痛み。首のリンパ節の腫れ、腹痛、嘔吐などをともなう。抗生物質がよく効く。腎炎や心内膜炎などの後遺症をともなうことがある。その予防のためにも、医師の指示にしたがって抗生物質を飲み、最後まできちんと治療をすることが重要。

◇異型肺炎(マイコプラズマ肺炎):マイコプラズマという、ウイルスでも細菌でもない菌が原因でおこり、4年に一度、大流行する。がんこなせきが特徴で、とくに夜中や明け方に多く出る。ペニシリン系の抗生物質でもせきや熱が治まらない。入院治療が原則だが、重い合併症がないときには、家庭でも治療できる。

・秋の花粉症

秋にも花粉症の原因になるものがあります。関東地方では8月中旬からはブタクサ、オオブタクサ、9月からはカナムグラ、ヨモギ、セイタカアワダチソウなどの花粉が飛び散り、花粉症の人を悩ませます。

症状・対策は、スギ花粉症や夏の花粉症と同じです。しかし、ブタクサの花粉はとくに粒子が小さいため、気管に入りやすく、喘息症状を引き起こすこともあるので、要注意です。

・カゼとインフルエンザ

寒くて乾燥する日本の冬。とくに太平洋沿岸や風の強い内陸部は乾燥が激しいので、のどにとっては大敵の季節です。カゼの原因となるウイルスや細菌は、一年中空気中にウヨウヨとたくさんいるのです。それなのになぜとくに冬にカゼが多いかというと、風や乾燥で鼻やのどが乾いて自らもつ洗浄能力が下がること、寒さによって体全体の抵抗力が下がることなどが原因です。

カゼを防ぐには、外出から帰ったら手を洗い、うがいをすること。と同時に、寒さ対策をし、夜更かしや暴飲暴食、過労はできるだけさけて体の状態をベストに保ち、全身の抵抗力を弱めないよう、心がけてください。

また、暖房による部屋の乾き過ぎにも注意し、加湿器を用いるなど、湿度を上げる工夫をしましょう。

インフルエンザの予防は、はやっている時はできるだけ人込みに行かないことと、ワクチン注射を受けることなどがあります。